第160週

魂の一行ありて寒戻り

香れるは逢えぬ想いと沈丁花


花便り運ぶ雲すら花曇り


人生を握る指待つ鮨の客


鮨を待つ余談も絶えて雨の音


隙間より木蓮覗く庭化粧(けしょう)


初恋や莟の如くはにかみて


行き過ぎて偽連翹(にせれんぎょう)に袖引かれ