第14週

愛されているうちが花明日は野良


海老で鯛釣りたるような胡蝶蘭

(お茶に招んだ友人からのお返し)


鳳雛の行方を追うて午睡醒(ざ)め


恋文を読む人もあり月あかり

更けゆけば人それぞれの月あかり


君知りて想いを託す星の陣

冬の夜空になにを描くや


木枯しを想う日もあり君を知り


草むらに嵐に耐えし虫時雨

夜空に向かいいま立ち上がる


言の葉も尽きたる後にグラスあり

過ぎし日語り客は去りぬる

― 旧数寄屋橋閉店に際して ―