第683週 写文俳句5月その3

香り立つ五月の奥に会うは誰(た)そ

 

新緑をかすめてきらりと光る風の行方に、不吉なことを連想する者はいないであろう。薫風の行方に運命の出会いを予感した者は、群衆の中の孤独も、運命の前提となっている。

初出:2010年5月梅家族(梅研究会)