第45週

残照の街昏(く)れいけば月冴える


昏れなずむ坂下り来て梅薫る

日暮坂上る人なく寒凪(かんな)げり


起重機や飛行機雲に背伸びせり


短か日を急がばまわれと警報機


震えても予感の弾む枯木立


見る人も独り歩きや花一輪


枯木立月を手玉によみがえり


名月や畳もなくて松の影