第47週

今日もまた同じ樹影や夕焼けて


揺ぎなき神の証や白十字

天の真芯を指して語らず


月光にクレーン染まりて蜜の夜


来し方を語る友亡く膝冷える


短夜のおもかげの君一会(いちえ)なり


朝靄を分けたるカフェに集いおり


出逢いたる実りの秋や新書繙(と)く


残月や未練残して街明ける