第4週

──小説『魂の切影』に──

散る花の行方を追うて迷へども

めぐりぞ逢わむ運命(さだめ)の枝に

(京都哲学の道)撮影:人見勝氏


傾けし項(うなじ)の謎を花に問う

(故宮田美乃里氏、写真提供:宮田家)


朧なる月を追いたる花の路地


別れたるおもかげに似て朧月


花越しの月ある下の猫の恋


散る花を惜しむ夜来の雨寒し


散り惜しむ花一日の涙雨


咲き揃う花ある下の出会いなる


咲き競う花ある下の花の舞い


薫る夜残り香運ぶ風寒し


蜜蜂も迷い出でたり白き闇

(北アルプス五色ヶ原)


花祭り果てたる後の闇白し