第21週

道草の足洗いたる夏の駅


夏雲の光り降りたるガラスの樹


霧の海おもかげまでも靄いたり


遊客を逆さに見るや花つぼみ


朧月忘れた後の闇深し


名月にその位置を問う恋患い(恋三昧)


名月の位置忘れたる恋三昧


拾いたる石の軽さよ荒れ模様


秘めたるは女の謎か陽射し除け