第100週

新しき年きっぱりと雲もなし


白十字描きて深し天の画布


初飛行天に十字(クルス)を描きけり


飛行雲夕陽を浴びて燃え尽きぬ


名月や灯りもれたる窓一つ


名月の位置忘れたり蟻の宿


誰(た)ぞ供う墓前の花や初化粧


凛として枯れたるあとも花の型

凛として雲に触れたる花の型