第2週

─青春の夢いまだ忘れじ─ 『魂の切影』テーマ短歌

青春のかけら探すや夕まぐれ

飛騨高山の古き街角


(高山市にて)


戦争も遠くなりたり桃の門


若き日の友春光の山便り


春光の巧(たくみ)と知れど山を恋い


それぞれの花の飛翔や風光る


香源を秘したる門の森として

(吉野にて)


芳香の源を秘す梅の門


行き迷ふ路地それぞれの沈丁花

集いたる窓に香れる沈丁花


─山村教室の生徒たちに─

才能の花弁群がる祝い花

馥郁(ふくいく) として雨上がりたり